工学院大学附属中学校の中学3年生が夏休みに実施する夏期海外研修のレポート用blogです。
■HB特進・特進理数 8/7~8/27 オーストラリア・南オーストラリア州アデレード 異文化体験研修
■HBインターナショナル 8/10~8/25 アメリカ・アラバマ州ハンツビル スペース&ロボティクスキャンプ

【アメリカ】Robotics Academy From ‘Design’ to ‘Visualize’

スペースキャンプの朝はとても早いです。
連日7時からプログラムが始まります。

Robotics Academyのアクティビティを見る中で、『Design』と『Visualize』というプロセスについて考えました。

今日最初のミッションは、地面からロケットまで到達する「何か」を作ること。
方法に関するレクチャーもなければ、アイデアを描き出すためのツールもありません。

 

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ところが、ミッションを与えられてすぐ勝手にグループを作り、即座に話し合いながら作業を進める皆。そのスピードには心底驚かされました。

インストラクターが途中、トイレに行きたい人いるかー?と声を掛けていましたが、没頭していて誰も反応しません。

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見る見るうちに完成。
シンプルですが安定性のある高いタワーの下に、最低限の土台を固め、ミッション達成。

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もちろん試行錯誤しているグループもいましたが、それも学びの過程。

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答えを与えるフィードバックはありません。ミッションの成功=答えが出たということ。

ゴールが明確でシンプルだったので、それに到達するためのDesignをするアクティビティでした。
ゴールが複雑になるほど、もっと試行錯誤が必要になるかもしれません。
それでも感心するのは、子供達は五感をフルに稼働させながら、トライ&エラーを繰り返すのです。

 

今回取り組んだのは、普段からクリエイティブな活動に慣れている工学院生(そしてアメリカのチームメイト)ならではのパフォーマンスだと思いますが、大人が同じようなミッションを与えられたらどのようなプロセスを辿るでしょう?

   ― まずはアイデア出ししよう!何か描くものは!?
   ― どんなパーツがあるか分析しよう!
   ― 過去にこういうものを作ったから、こうすればいいんじゃないか(そして議論が続く…)。

最終的には完成するかもしれませんが、スピード重視の競争では、勝つことができませんね。


さて、今後皆が実生活・実社会で実施していくべきは、今回のようにゴールを与えられるのではなく、ゴールをVisualizeし到達する力、課題解決までのプロセスをDesignする力です。

 

このプログラムを通して頻繁に耳にするキーワードがいくつかあります。
Push the boundaries
Explore the unknown
Think outside the box

このプログラムを通じて、このマインドセットを培って欲しいと心から願っています


なお余談ですが、あまりにハードな生活が続き、異国ならではの様々なトラブルに直面し、日本社会における安心感、家族に支えられた生活に心底感謝をしているようです。
日本が誇るべきことを学び、アメリカが優れていることを学ぶ。
そして、家族への感謝の心は忘れずにいてほしいものですね。